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Category Archives: 論文
論文掲載:BiSbの赤外領域の光学定数の測定
BiSbトポロジカル絶縁体の赤外領域における光学定数の測定に関する研究成果がOptics Letters誌に掲載されました。
BiSbのバンドギャップが非常に小さいことから、赤外領域の検出材料として期待されている。しかし、BiSbの赤外領域における光学定数の情報が不足しているため、今回に透過・反射法を用いて、BiSbの赤外領域における光学定数n, κの測定を行った。
(In,Fe)Sb強磁性半導体の高いキュリー温度と高い異常ネルンスト効果の実証(Featured Article)
(In,Fe)Sb強磁性半導体の高いキュリー温度と高い異常ネルンスト効果の実証に関する研究成果はApplied Physics Letters誌の注目論文 (Featured Article)として掲載された。
バンドギャップの小さい半導体は熱電効果であるゼーベック効果が強いため、熱を直接電気に変換できる発電素子の材料として活用されている。一方、磁性材料には、磁化と温度勾配と直角な方向に発電できる異常ネルンスト効果が有り、構造が簡単な発電素子や熱流センサーの材料として利用が期待ができる。強磁性半導体は高い異常ネルンスト効果が期待できるが、室温異常ネルンスト効果はキュリー温度が高い磁性金属にしか観測されず、GaMnAsなどのMn系強磁性半導体はキュリー温度が室温より低いため、室温異常ネルンスト効果が今迄観測されなかった。
本研究では、室温よりも高いキュリー温度を示すn型強磁性半導体(In,Fe)Sbにおいて、結晶成長を工夫することによって、460 Kという世界最高のキュリー温度を実現したとともに、-1.3~-3.2 μV/Kという高い異常ネルンスト係数を実現した。これらの値はよく研究された金属磁性体よりも高く、CoMn2Gaのトポロジカル磁性体に近い(図1)。本研究は強磁性半導体が異常ネルンスト効果を利用する半導体熱電素子の材料として有望であることを示した。
図1.異常ネルンスト効果の係数と磁化の相関。
論文掲載:BiSbトポロジカル絶縁体を用いた室温動作中赤外検出器
BiSbトポロジカル絶縁体を用いた室温動作中赤外検出器に関する研究成果がOptical Materials Express誌に掲載されました。
BiSbはトポロジカル絶縁体の中にも、特にバンドギャップが小さい(わずか0.02 eV)ことから、中赤外~THz領域の検出材料として期待されている。さらに、HgCdTeと違って、スパッタリング成膜できるため、低コスト、大面積、高空間分解能が期待できる。今回の研究では、サファイア基板やフレキシブルなKapton基板上にBiSbを成膜し、中赤外の検出器として動作を実証しました。
論文掲載:3次元磁性細線メモリの新しいアーキテクチャ
3次元磁性細線メモリにおいて、ビットシフトエラーを抑制できる新しいアーキテクチャに関する研究成果がJoural of Applied Physicsに掲載されました。
3次元磁性細線メモリはワールド線が不要のため、3D NANDフラッシュメモリの多層化限界を解決できる次世代スト―レージ級メモリです。しかし、3次元において、ビットを上下方向に移動させる際のビットシフトエラーを抑制することが困難である。そこで、本研究では、異なる酸化物層の側面に磁性体を製膜することによって、空間的に異なる磁気異方性を持つ領域を形成することで、ビットシフトエラーを抑制できる新しいアーキテクチャことを提案し、マイクロマグネティックシミュレーションによって動作を確認した。また、その酸化物の候補を実験的に探索した。
論文掲載:Mo/CoFeB/MgAl2O4における巨大な垂直磁気異方性
Mo/CoFeB/MgAl2O4における巨大な垂直磁気異方性を実現した研究成果はApplied Physics Letters誌に掲載されました。本研究はウェスタンデジタル社との共同研究の成果です。
図(a)2重CoFeB構造 (b)垂直磁界および(c)面内磁界を印加した時の異常ホール抵抗(~磁化垂直成分)曲線。
現在のMRAMはCMOS 14~16 nm対応にとどまっている。これより微細化すると、磁性体の熱揺らぎによって、データの保持能力が低下する。より微細なCMOSプロセス対応可能なMRAM素子を実現するためには、より高い垂直磁気異方性を実現する必要がある。
本研究では、独自開発したMo/B-rich CoFeB/MgAl2O4構造を採用することによって、300℃~400℃熱処理後に、B(ボロン)を絶妙に磁性層に残し、低い反磁界エネルギーを実現することで、巨大な異方性磁界Hk ~ 17.5 – 19.5 kOe (従来の3倍)および巨大な磁気異方性エネルギーKeff ~ 6.9 – 9.4×106 erg/cc(従来の2倍)を実現した。その結果、MRAM素子サイズを22 nmまで低減できるため、CMOS 7 nmに対応できるようになった。さらに、2重CoFeB層(図a~c)を用いることで、MRAM素子サイズを14.5 nmまで微細化可能となり、より先端なCMOS 5 nmプロセスを対応可能となった。
電電ニュース: 5 nm CMOSプロセス対応可能な先端MRAM技術を開発
– MRAMの微細化を加速
Researchers develop the most advanced MRAM free layer to date
論文掲載:YPtBi/Ta/CoFeBにおける垂直磁気異方性と大きなスピンホール効果の実現
トポロジカルハーフホイスラ合金YPtBi/Ta/CoFeBにおける300度高温アニール耐久性、垂直磁気異方性および大きなスピンホール効果を実現した研究成果が下記の論文に掲載されました。本研究成果はウェスタインデジタル社との共同研究の成果です。
なお、本論文はSPOTLIGHTSに選出されました。
論文掲載:スピンホール角の測定方法とその物理的な意義
スピンホール効果の強さを示すスピンホール角の様々な測定方法(スピン蓄積、スピントルク、スピンホール磁気抵抗)とその値の物理的な意義について調べた研究成果がJapanese Journal of Applied Physicsに掲載されました。本論文はウェスタンデジタル社との共同研究の成果です。
Invited Review Articleが掲載
BiSbトポロジカル絶縁体における巨大なスピンホール効果と逆スピンホール効果のデバイス応用に関するInvited Review Articleが掲載されました。
論文がダウロード可能です。
論文掲載・プレスリリース:強磁性半導体の世界最高のキュリー温度を実現
強磁性半導体(Ga,Fe)Sbにおいて、世界最高のキュリー温度(530 K)を実現した研究成果はApplied Physics Letters誌に掲載されました。
強磁性半導体は半導体と磁性体の両方の特徴を有する材料で、半導体デバイスと磁性デバイスの機能性を融合するスピン機能半導体デバイスの実現に寄与すると期待されています。今までに (Ga,Fe) Sb強磁性半導体において達成できたキュリー温度は最高で420 K (147 ℃)でした。この値は室温より高いものですが、室温でスピン機能の半導体デバイスを安定的に動作させるためには、不十分です。また、添加したFe原子あたりの磁気モーメントが2~3 ボーア磁子程度であり、理想的な値の5ボーア磁子よりも小さいことから、添加したFe原子がすべて活性化しない(磁性へ貢献しない)ことが分かります。従って、室温でスピン機能の半導体デバイスを安定的に動作させるためには、強磁性半導体の高品質化(キュリー温度の増大、ボーア磁子の増大)の手法を開発する必要があると考えました。そこで、本研究では、ステップフロー成長法を用いて、高濃度のFe添加でも、高い結晶性を有する (Ga,Fe) Sb強磁性半導体を作製しました。この方法で作製した (Ga,Fe) Sbのキュリー温度は530 K(257℃)に達成し、従来の方法で作製したものよりも大幅にキュリー温度を上昇させることができました。さらに、室温におけるFe原子あたりの磁気モーメントは、従来よりも2倍大きい4.5ボーア磁子を達成しました。本研究成果は、室温で動作可能な低消費電力スピン機能半導体デバイスの実現に寄与すると考えられます。

図(a)作製したサンプルの断面構造。(b)電子顕微鏡像
Press release: Achieving a Record-High Curie Temperature in Ferromagnetic Semiconductor
論文掲載:トポロジカル半金属YPtBiにおけるPtとBi組成の役割を解明
トポロジカル半金属YPtBiにおけるPtとBi組成の役割を解明した研究成果がJapanese Journal of Applied Physicsに掲載されました。本研究はウェスタンデジタル社との共同研究の成果です。


